自分の感情と向き合い感性を磨くワークショップ
今回のワークショップは今までと少し違うコンセプトで開催。
発想法を学ぶのとはちょっと違う。その前の段階。
自分の感情と向き合うというところにフォーカスしています。
感性を磨くことで、自分をあるがままに表現できるようになる。
理性とは違う、感性的な表現方法と内省の方法とはどんな方法なのか?
社会起業家のなるかわしんごさんにお越しいただき、ワークを行いました。
響く人には響くワークショップを心掛けました。
参加人数が成果ではなく、誰かの心の中に行動変容が起きたり、
ココロの動きに変化があることを狙いとしました。
だから、みんなから理解されるWSではなく、
今その人の立場で感じることを正直に言い合える環境を作りだすことで、
お互いの違いを認め合ったり、受容できるようになる。
そんな願いを込めたワークショップです。
なるかわさんは今までに2000人以上の子供たちと、
ワークショップを実施されてきた経験から、
子供たちの感情や心の動きを察知したり、
受容したりしながら、その子が感じていることを受け止めて、
やりたいようにやらせてあげる環境作りをしてこられました。
前回ワークショップの大橋さんにご紹介頂き、今回このようなご縁を頂きました。
絵を描くという行為を通して自分と向き合う
さてさて、さっそくワークショップです!
机の目の前にFABER CASTELの色鉛筆が!クレヨンがたくさん置かれました!
なるかわさんが自前で持ってきてくれました。
事前に絵を描きます!と告知していましたが、絵が苦手な人でも出来るワークですということで、
参加してくれた方々もたくさんいました。
だから会議室に入るなり、躊躇している人も...。ごめんね。騙したわけじゃないんだよ。
Kくん。「でも楽しかったです!」と言ってくれたから!
僕はFABER CASTELの鉛筆を愛用しています。
子供たちはFABER CASTEL製の36色の色鉛筆を使っていますので、
お馴染みの道具たちです。
凄く描き心地が良く、芯が柔らかいのでとっても描きやすいです。
そして思い思いに色鉛筆を持って絵を描くワークが始まりました。
みんなそれぞれ個性的な絵を描いています!
人の絵を見ると、そういう視点もあるのか!?と発見の連続。
雲みたいに連続するリズムを描く人、
虹色のグラデーションを表現する人、
八文字を描いてみる人。
みんな表現するものが違います。
さてこの後はA4一枚に描いた絵を切り抜く作業。
ここまできてしまった!と思った方がたくさんいました。
A4の紙を塗りつぶすことに専念していた人にとっては、
いきなりここでパラダイムの大転換を余儀なくされるのです。
完成した作品を創ろうとしていた矢先の崩壊事件が勃発。
僕はもともとネタを知っていたので、このショックの大きさがどれほどなのかは計り知れません。
WS後のアンケートを見ると、このカット作業は苦痛だった人さえもいるようです。
これは常に大人の社会では成果を求められ、完成したアウトプットを求められるので、
予め予定を組んで構成を事前に考えて仕上げていくという一連の作業がノルマ化しているということでもあると思いました。
その予定調和が崩れた時に人はどんな感情が産まれてくるのか?
もう...
そんなこと言ったって。
作品完成してるから切り抜けないよ。
という人。
納得いかないから、
もっとカットしてみよう!と考える人。
などなど。その人の受け止め方、
感じ方によって行動も変わってきます。
これが狙いでもありました。
「みんな真面目過ぎるから、自分の感情をもっと大切にした方が良い。
絵が先か?言語が先か?
感じたことを言える環境、認めあえる環境
感情表現を容認してもらえる環境があると人はどうなるか?
という問いかけに対して、
なるかわさんからはこんな視点をアドバイス頂きました。
WS参加後 子供との接し方に変化があった
どう?絵を描いてて楽しい?どんなふうに?先生に怒られてどう感じたの?今日一日どうだった?
楽しかったことは?うれしかったことは?悲しかったこと、怒ってしまったこと。
など。
今までに聞いたことがない質問を投げかける自分がいて、自分の中で今回のWSをしたことで、
子供との接し方に変化が出てきたことが一番の収穫でした。
子供と親の距離を縮めつつも、近くなりすぎると価値観の押しつけになりがちなので、
お互いの心のカギは公平に持ちつつ、コミュニケーションをしていきたいと感じました。
感じて動くってこういうことなのかもしれません。
「おとうさんの地図」という絵本の大人たちは子供のことを後押ししてくれる
どういうことなんでしょう?」
「ネタバレになっちゃいますがw。ユダヤ人の家族の話で、子供がお腹が空いたからパンが欲しいって言うんですね。
でもおとうさんは地図を買ってくるんです。そしてその地図を子供に渡すんです。当然お母さんは怒りますよね。
なんで地図なんて買ってくるの?って。これ母性ですよね。
でもおとうさんは子供に色々な世界を見せてあげたいんです。この父性って大切なことなんじゃないかと」
何かしようとしたことに対して後押ししてくれる人がたくさんいる環境でした。」
で、大学受験失敗して、浪人して。で、たまたままだ新設されたデザイン学部があって、
昔から絵が好きだったし、行ってみようかなぁ~という軽い気持ちで入ったんです。
でもこの選択は自分でしました。」
自分を取り戻せるんだろうなぁと感じました。
僕自身は親のトラウマに悩んでいたこともあり、
子供たちには危険なこと以外はやらせてあげられるような大人になりたいと思いましたし、
これはプライベートでも仕事でも同じです。
職場でもやりたい!と思ったことに対して声を挙げて、
その想いに共感した人達が自然発生的に集まり、
ワチャワチャやれる機会を創り出したい。
そんな想いでこのクリラボも続けています。
多様性のある作品と本質に迫る表現について
今回でワークショップは5回目を迎えました。
毎回学びと気づきに満ち溢れています。
出来上がったみんなの作品を見て、それぞれ切り口や表現の方法の多様性にワクワク。
カットの仕方も様々で、力強い絵、柔らかい絵、リズムを感じる絵。
見ていて飽きませんでした。
僕は何もしてないのですが、講師の方々にはいろいろとヒアリングして頂き、
参加者の発想力や表現力をどのようにしたら伸ばしていけるのか、
創発が出来るのかを献身的に考えて下さる方々ばかりです。
なるかわさんにも、
行き帰りの車の中でずーっと話し込んで頂きました。
「絵本作家として僕は本質を描きたいんです。
流行とかブームの乗った絵本なんかも結構ありますが、
僕はどうでもいい。
本質を伝えることに専念したい。
絵本作家というよりも活動家に近いのかな。」
と話しをしているなるかわさんは輝いてみえました。
子供の気持ちに寄り添うなるかわさんの活動にも注目していきたい。
可能であれば何か一緒に出来ると良いなぁと胸躍らせています。
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