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【Wemake】Innovation by Robot Project 幼稚園へ導入する相棒ロボットチームに参加して得た気付き

異なる分野で活躍するデザイナー同士で創発する場の可能性

デザイナーは個人プレーが多いと思います。個の力でなんとかしようとします。プロダクトデザイナーは各専門分野と連携しながら仕事を進めていくことが求められますが、デザインプロセスは割と単独で進めていくことが多いです。今回参加した幼稚園ロボットプロジェクトのチームは全員デザイナーキャリアの方々でした。なかなかデザイナーだけ集まって議論するということが仕事でもオフラインでも無かったので凄く刺激になったプロジェクトでした。異なる視点と背景を持った人達がクリエイティブ思考で企画を考えていくプロセスが面白かったですし、学びも多くありました。

当事者に最も近い人達が一番熱量があるという事実

奥様が幼稚園の園長先生をされているデザイナーの方にも参加頂いており、現場を経営する立場からの意見やアイデアを頂くという貴重な繋がりもありました。私自身の事でいうと今年四月に末っ子が幼稚園を卒園しました。小学一年生の姉もいますので、幼稚園生活を体験してきた子供達の親という当事者に近い立場からの意見を色々とぶつけさせてもらいました。


現場で生の体験をしてきた人たちは生の課題と問題を知っています。それが汎用が効くものであるかどうかは分かりませんが、少なくとも似た経験をされている親御さんはいらっしゃいますし、どうにかしたいという問題と、こうなったら素敵だ!という確信に近いイメージがありました。ですが!当事者ではない方へこの体験を伝えても、最初はピンとこないわけです。そもそも熱量が違いますので、共感を得難いわけです。

子供達が監修!当事者がディレクターである意味と価値

子供の発想力についてはCreative.kidsの中でも書いていますが、日々発見しては驚いています。今回のプロジェクトを利用して、子供にブレストさせたらどうなるか?を実験してみました。

このロボットどう思う?
「…可愛くな〜い」
「もっとこうしたら可愛くなるよ!」
「パンツはコレコレ!」
こんな会話から始まって火がついていきます。思いついた時にはスケッチを描いて、こんなロボットだったら可愛いと思うよ!と逆提案してくれたりします。連想力も想像力も子供の方が上なんです。毎回その熱量に完敗が続いています。このエネルギーをいつしか忘れてしまっている自分がいます。子供と一緒になって遊んでいると、たわいもないことに感情的になり、同じ事の繰り返しなのに、楽しくなってきます。

子供の発見をもっと大人が発見しよう

子供の目線で物事を見て行ったら?仕事をして行ったら?カオスになるかもしれませんが、今よりもっと楽しくワクワクする世界が実現できるのではないでしょうか?大人は忘れてしまっているのです子供の頃のワクワクを。大人の世界で子供の世界を見てしまうと、なんてつまらないんだろう?とスルーしてしまうことが多いです。子供の頃のって、公園も幼稚園も家の中も、その世界が広く大きくて、可能性に満ち溢れていたはずです。

子供が毎日発見している事を、大人が気付いて、一緒になって共感できる社会を目指して、僕はこのプロジェクトに参加しました。結果はまだ出ていませんが、子供と一緒に気付きと学びを得られる社会を実現すべく、これからも活動を続けてきます。