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【アイデアの種】メディカルメッセ 医療現場のアイデアは臨床工学士に聞くと良いかも

12/6,7に名古屋の吹上ホールにて開催されたメディカルメッセにアイデアの種を求めて視察に行って来ました。三年ほど前にも視察しましたが、今回はまた趣向がかなり変わって来ているなぁと感じました。国策で行われている医療プロジェクトが以前よりも増して、この中部圏でも研究センターがたくさん出来ていました。
医療分野はまだまだ改善の余地があると感じています。医療に関わる事は僕がプロダクトデザインの世界に入った時に目指すべき領域でした。しかし当時はなかなかメディカルデザインという分野も普及しておらず、メディカルデザイナーの募集自体もほとんどなかったように思います。ですが、今回の視察を通して、まだまだデザイナーやアイデアマンが医療に関してやるべき提案は本当にたくさんある気がしました。以下にはその例をご紹介します。

臨床工学士による医療機器のデモ

臨床工学士の方から医療機器のデモがありました。人工心肺装置や人工呼吸器の役割や操作の仕方などを説明して頂きました。心肺装置はかなり大きなハードになっていて、心臓と肺への変換機能なども実装されている精密機械です。万が一の時のためのセンサリング技術なども精密かつ正確でなければならず、命を扱うプロダクトとしての完成度に驚かされました。

一方で小児用の麻酔マスクなどでは、子供が好きそうな匂いがついていたりして、不安な要素を緩和するようなアイデアが盛り込まれていました。確かに病院というのはなるべく行きたくないところです。子供だったら尚更です。無機質な麻酔マスクを装着してこれから何が始まるのか、不安になるでしょう。そんな時に、ホッとするような匂いがしたり、いつも見ている好きな映画のキャラクターが天井に映し出されたりしたら、少しは安心するかもしれません。

現場の意見を吸い上げる

臨床工学士による病院施設内での実体験に基づいたアイデア集コーナーがありました。日々生活する仕事空間で気づく課題や問題点を浮き彫りにして、具体的なアイデアに落とし込む事は、医療分野ではどれだけ行われて来たんだろうか?と、ふと疑問に思いました。特にアイデアのフェーズについて気になります。こうしたら良いんじゃない?という思いつきレベルのものが多いのではないでしょうか?思いつきから当事者になりきって思い込んで出てくるアイデアこそ、製品化して欲しいものだと思います。なので、僕たちアイデアマンは、課題問題発見の次のフェーズであるアイデア発想や具現化策を提示するステップで力を発揮できます!医療業界にメスを入れられるようなアイデアをこれから提案していきたいと考えています。