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【Presentation】自分で考えた企画への想いに共感してもらう方法

昨年2016年4月にはみなとみらいの富士ゼロックス社屋にて大々的なプレゼンテーションを行いました。100名以上の観客の前で自分の想い描いた企画をプレゼンするなんてことは初めての経験でした。本業ではプレゼンする機会は年に数回あります。社内の役員向けのプレゼンから、クライアント向けのプレゼン。その際に気をつけていることはこちらのブログ記事にてまとめました。今回は、自分の企画を如何に伝達し、共感してもらうかについて話をしてみたいと思います。

 

 

■プレゼンテーションに必要な3つのスキル

プレゼンテーションとは、自分の【発想力】と【表現力】を持って、100%【伝達】していくということです。上の図のように、この三位一体のバランスが取れてこそ、初めて人の共感が得られるだろうと考えています(※1)。特にこの中でもプレゼン表現方法については、プレゼンの度にいろいろと試しています。プレゼン資料は今ではパワーポイントで作ることが当たり前になっていますが、そうではないでしょ!Keynoteでしょ!写真だけでは伝わらないから、アニメーションと動画も挿入しなさい。と大学時代は恩師に口すっぱく言われてきました。といいつつ、パワーポイントはKeynoteの後を追って、最近のバージョンでは動画も取り込めますし、アニメーションもかなり凝ったものも作れるようにはなってきました。それでも、自分の発想や想いをパワポに閉じ込めておくわけにはいきません。実はkeynoteでも十分ではないと考えています。アニメーション効果はほとんど要らないです。

 

※1 参考文献

 川崎和男「プレゼンテーションの極意」

 第一章「三位一体の発想・表現・伝達」参照

 

■表現力の追求

動画はAfterEffectsで作り込んで、短いティザームービーにした方がよっぽど効果的です。コンセプトムービーは自分の夢を具現化する手段であり、その効果は最短であり、最も共感を呼びやすい方法です。デジタルステージが開発したMotion Diveのようにインタラクティブなライブ感のあるプレゼンをしたこともありますが、これからさらにインタラクティブ性を持った進化したプレゼンツールも出てくるのではないでしょうか。これからは考えた結果のみを報告するプレゼン方法ではなくて、「只今開発真っ最中です!」「今はこんな感じです!」「ではスケッチをここで描きますね。」「モデルはこんな感じですが、いろいろと問題があります。このスペース、全然足りないんです。だからこの機構では無理で、誰か良い機構思いつく人いませんか?」みたいなライブ感。その場で表現をしていくようなプレゼンツールが欲しい。共創ってそういうことなんじゃないかと思います。そこに昨年プレゼンした共創ロボットも将来登場してくることでしょう。というか発想表現伝達を支援するロボットは実現させます。

 

■伝達力を鍛える方法

直感的に脳内で見て分かってもらう=ピンとくるプレゼンです。しかしこのピンとくるプレゼン。かなり難しいです。僕もピンとこないようなプレゼンで失敗した経験がたくさんあります。それは実は自分でもピンときてないことが多かったり、準備不足であったり、聞く人の立場になってプレゼンを構成出来ていなかったりすることが原因だったりします。抽象的なコンセプトを打ち出した後は具体化に持っていくことが大切ですし、道筋立ったストーリーを語ることも大切ですが、そこまで自分が想い描ききれていないアイディアや企画というのは第三者には、伝わらないと考えた方が良いでしょう。暗黙の了解というものは存在しません。描き切る必要があります。その描き切るというところには、徹底的に想像力の羽を伸ばして、どこまでも妄想を続けては、現実に舞い戻り、また羽ばたくということを繰り返しやれているかということが問われてくるはずです。

 

■本当に伝わるプレゼン方法とは?

よく、はっきり喋ることや身振り手振りを使って、大きな声で元気よくハキハキ喋りなさいと、プレゼンの講習会などに行くと言われたりします。身なりもきちんと整えなさいと。ただ、個人的には見た目よりも、如何に共感を得られるかの方が大切だと思います。賛同者が得られるかどうかが重要です。緊張してなかなかうまく喋れないこともあるかと思いますが、その代わり、自分が伝えたい拘りだけはしっかりと誠心誠意伝えきる為に何度も繰り返し練習をしておくことが最も大切なことだと考えています。その場に立って、何か熱い塊のような、汗の結晶があって、それをどうにかして決裁者の人に伝えたい。その伝えるための方法については、よくよく吟味して、プレゼンの構成は徹底的に考えて、準備してもしすぎることはないと思います。

 

■共感が集まるモノゴトとは?

 

本当に自分の中で燃えている魂というものは、伝わる人には伝わります。自分の拘りに基づいて、一切妥協せずに徹底的に作り込んだモノゴトには、共感が集まるものです。コツコツ地道に積み上げて創り出した、今までにないモノやコトを自信を持ってプレゼンしましょう。日々の研究対象、興味対象、表現対象にフォーカスして、本当にやりたいと思うことやワクワクすること、これだけは死ぬまでにやっておきたいということに時間を注いでやってきたことは、人の心を掴むはずです。参加者全員からの賞賛を得る必要はないと思います。ごく少数の方から心の底から共感を得てもらえれば。