名古屋市科学館でチームラボの未来の遊園地に行ってきました。
https://futurepark.teamlab.art/places/ncsm
「学ぶ!未来の遊園地と、花と共に生きる動物達」と題したデジタルとアナログを融合した
インスタレーションとして子供たちが遊びを通じて学べる巡回展で、
以前から行ってみたかったイベントでした。
ホームページを見ると、
「共同的な創造性、共創(きょうそう)をコンセプトにした教育的なプロジェクトであり、
他者と共に世界を自由に創造することを楽しむ「遊園地」です。」
とあります。
他者と共に世界を自由に創造する=共創の場としての遊び場は、これからも発展していくテクノロジーを活用していく子供達には馴染みのある自然なキーワードになるでしょう。空気のような存在感だと思います。子供の創造力は無限大!だと僕は考えているので、どんな反応や刺激があり、どういったアウトプットを子供たちがしてくれるのか非常にワクワクしつつ参加。朝1時間前に科学館に着いてみると既に一家族が待っていました。開園10分前になると、既に長蛇の列になっていました。展示作品はプロジェクションマッピングとアナログなツールを掛け合わせたものがメインで、滑り台やテーブル、光る風船、象形文字のタイポグラフィなど様々。体を動かしながら、映像も変化していくので、遊んでいても見ていても飽きない工夫がされていました。プロジェクションと身体感覚の統合作品という点で、面白い仕掛けが盛りだくさんでした。
なかでもお絵かき水族館は子供たちがやりたい!と言っていたメインイベント。
「この水族館は、みんなが描いた魚たちが泳ぐ水族館です。」
というフレーズに末っ子はおさかな大好きなので、大はしゃぎ。
ホームページの開設には
「育む力:クリエイティビティ・表現力の発揮 多様性の尊重 自己効力感の醸成 テクノロジーへの興味」
とあります。下絵がある時点でクリエイティブかどうかは怪しい部分もありましたが、まぁまぁそこは一般向けなので仕方なし。
自分ならどう創るか?リアルな泳ぎを魅せるのか?子供のクリエイティブパワーを引き出す方向に寄せるのか?
展示インスタレーションであることを考慮すれば、魅せ方に拘るという選択肢はありかと思いますが、
親子の創造的コミュニケーションを促進するツールにしたいのであれば、話は別だろうなぁと感じました。
インス映えを狙って大人が群がったり、あまりに混雑しすぎていて、集中してお絵描きが出来たのは最初の5分だけでした。大人の為の魅せる遊園地ではなく、子供たちが主役の場で合って欲しかったし、クリエイティブパワーを開放出来る空間になって欲しいなぁというのが個人的な感想です。以前Creative Kidsのアイデアとして考えていたお家のリビング空間を一面キャンバスに変えて、お絵描きした絵や、切り絵、立体物などを泳がせられるような空間演出にしていくことが出来ると家庭で手軽に楽しめるコミュニケーションツールになるかもしれません。
絵を描くにはちょっと暗かったかな。もう少し明るい場所で描けるようにしてほしかったですね。照明がないところで描いている子供達もいました。二人ともゾーンに入って夢中になって描いていました。末っ子は4枚描いてスキャン。娘のAINAは構想を頭の中で練りながらじっくりと描くスタイル。色彩を組み立てるのは上手いです。僕なんかよりはるかに上手い。オリジナリティのあるカラーリング。
リビングで遊べるクリエイティブ空間
リビングを創造空間として開放するというアイデアです。こちらはWemakeのLixilさん向けにアイデアを考えて提案をしましたが、一次審査で引っかかりそうになりましたが、通過しなかった案です。まだまだ諦めていません!リアプロジェクションだからかなり大掛かりなセットにはなってしまいますが、オモチャで遊ぶ子供たちの身体感覚と、音と光の視覚表現を融合したら、新たな認知と体験が得られるはずなんです。一面壁はホワイトボードとして利用が出来て、描いた絵や立体作品などをその場に投影できる仕組みです。過去3年間で作成した作品をさかのぼって見れたり、近所の子や全国の子供たちが描いた作品が、お家水族館で悠々と泳いでいる姿を思い浮かべてみてください。
主導権を握るのは子供?親?
さて、話を戻します。チームラボのお絵描き水族館の話です。
二人ともお絵描きタイムになるとゾーンに入ってしまうので、夢中になって色塗りをしていました。
「ママ、どうやって色塗ればいいの?」と親に相談している子供を尻目にして、二人ともぐいぐい描く描く。
ママはなんて答えていたかというと、「色塗ればいいじゃん!」の一言。質問の答えになっていない。
そしてママが先導して塗り絵を描いてしまっている。勿体ないなぁ。
「何色が好きなの?黄色?じゃあ黄色をメインに色塗りしてみたらどう?」とか引き出してあげることが大切なんだけど、
お絵描きとか普段してないと、やっぱり色塗りも難しいのかもしれません。
実際にスクリーンに映し出される絵を見ると、既存のキャラクターをモチーフにしたものや、
言葉が優先してしまっているものなどが目立っていました。
子供は元来創造性を持っているので、それを如何に引き出してあげるか?を常に考えていないと、
こういう時のアウトプットに顕著に表れるんですね。
HEROの絵です。かなり独特。彼は色塗りよりも線画を描かせた方が良い。なので、今回のような外形が既に決まっているような塗り絵では才能が発揮されません。勿体ない。スキャニングする時のマーカー効果の為に外形があると思いますが、彼の為にはもっと自由度を高めたいところです。
見てください!このアートなカラーリング!!素敵でしょ!?
AINAの絵です。彼女の色彩感覚は本当に素敵!!
展示の最後には缶バッジにプリントしてくれるサービスも。
1コインで出来るというお手軽さから、結構並んでいました。
記念にもなるので、良いですね。
最後のアウトプットまで考えているチームラボの隙の無さ、
勉強させて頂きました。
コメントをお書きください