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【Open Innovation】WEMAKE×LIXILプロジェクトを終えて考えたこと

4月から6月初旬にかけてモノ作りの民主化を進めているオープンプラットフォーム「Wemake」にて、大手住宅メーカーLIXILさんのプロジェクトに参加させて頂きました。今回の提案では多大な学びや気づき、実験を繰り返すことができましたので、ここで振り返っておこうと思います。DAIKINさんのNEXT AIRプロジェクト以来の振り返りです。日本におけるオープンイノベーションの先駆けを作ってきたWemakeさんの一大プロジェクトに毎回参加させて頂きながら思うことは、プロジェクトに参加すればするほど、同じようなベクトルや志を持った仲間が増えていくということです。専門分野に違いはあれど、エネルギー溢れる仲間がネットワーク上でつながり、一つのテーマを深く掘り下げて、コンセプトをブラッシュアップし、事業化していく過程は、本当に楽しく、面白い取り組みだと感じています。

 

WEMAKE LIXIL LIVING × IoT Project

https://www.wemake.jp/projects/23/concepts

 

IoTによる住まいを革新するプロダクト・サービスというテーマについて考えた事

全てのモノはインターネットに繋がっていくというIoTの定義があります。それは日々生活する住まいにもいえることであって、生活の質をより良くしたり、そもそもを疑って生活を次のステージへ革新させるようなIoTを活用したアイデアを今回のWEMAKEのプロッジェクトでは考えていきました。IoTといっても色々なディバイスがありますが、インターネットに繋がったり、データを取得することによって、どんな体験が可能なのかを問われていたように思います。

 

検討した結果、IoTを利用した価値については、以下の3つがあります。

①普段の生活では気付かないような微細な変化を察知したり、

②定型的にやっているような作業をワクワクするものにステップアップしたり

③普段お家は閉ざされた空間ですが、ネットワークで外部と繋がることによって開かれた住まいになったり

そんな体験価値を具体的なサービスとして落としこんでいきました。

 

悪だ組「MONJU」の結成

今回のアイデア提案では、名古屋と神戸在住の企画マンとの繋がりがより強くなりました。その一人がReadmasterさん。名古屋在住で年に一回は会って話をする仲です。あとはSlackやらfbやらで情報交換したり、企画を考えたりする仲です。もうひと方は岡光兄さんです。以前ブログでも紹介させていただいた、イノベーションクラウドのキングに君臨されている重鎮です。IoTのアイデア提案募集がありましたーと言うと、お!面白そうだね!やってみるか!という軽いノリでいつもブレストが自然に始まります。このお二方と共に、コンセプト提案を行いました。その一つがAIoTシステムキッチンです。岡光兄さんのライブキッチン体験談から、ブレスト、アイデア出し、企画書まとめまで一気にやります。審査通過はなりませんでしたが、企画マンどうしでお互いの得意分野を持ち寄って一つの企画にまとめるという過程を経験できたことは自分にとって学びも多く、気づきも多く、大変面白いコラボだったなぁと感じています。

 

 

Creative.Kidsの前進

今回の一番の収穫はマイプロジェクトのアイデアをより深堀して、前に進めるような提案が出来たことです。Creative.Kidsと題して、始めたマイプロジェクトは、自分の子供たちの将来に活き活きとした毎日を送って欲しいという願いから始めました。富士ゼロックスさんの価値あるコミュニケーションを実現するソリューションで提案したROXもアイデアをファシリテーションしてくれる創造性を活性化させるためのロボットでしたが、この子供向けのプロダクトを開発することを目標にしていました。今回のLIXILさんのプロジェクトにて、創造性を育むためのCREATIVE KITZを自分たちと子供たちとの関わりから見えてきたことをまとめ、提案した結果、少しだけ光が見えたきました。提案内容はこちらにまとめています。

 

子供たちのマインドから教わったこと

僕が提案したCREATIVE KITZは役員審査で見事!!落選でした。ですが、収穫はたくさんありました。子供と自分の接点をから、今の子供たちの創造パワーをひしひしと感じることができました。やらなければという意識ではなくて、やりたいから作る。その純粋な気持ちってクリエイターにとっても大切なマインドだなぁと改めてですが感じました。やりたいマインドは受託案件ばかりやっていると衰えがちです。ワクワクマインドも同様です。既に屍のように本業をしている自分に、再び息を吹き替えさせてくれたのは、子供たちです。これからの時代に必要なマインドは既に今の子供たちが持っていたのです。それに気づけたことは何よりの収穫でした。

 

認知症について深く考えるきっかけになった

一次審査は通過なりませんでしたが、通過したアイデアの中に面白いテーマを提げていた方が見えて、これは!と思ってプロジェクトメンバーとして参加させていただくことができました。そのテーマは認知症でした。そう遠くはない未来に自分も当事者家族になる可能性が高い問題でもあります。その問題に真っ向から住まいのIoTで解決できないかと勝負を挑んでいるK氏と出会うことができました。最終審査直前のプレゼン準備まで微力ながら関わらせて頂きました。とても良い提案だったと思いますし、今後絶対に必要になるシステムです。住まいによって認知症を根本から支える仕組みを構築する企画に携われたことは、とても意義深いことです。今年の抱負に掲げたCreative Socio Designを体現する為の最重要プロジェクトでした。認知症には如何に早期発見を早い段階でするかが鍵となりますが、その検査方法は簡単な質問票くらいしかないとのこと。今後IoT技術を活用してより早く、より自然な形で察知ができれば、それは今後の日本の重要なも問題解決策となるでしょう。具体的なアイデアはここでは言えませんが、引き続きK氏とLIXILさん、メンバーの方々と検討を進めて行きたいテーマとなりました。