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【発想考楽】文章による発想表現法_イノベーションクラウドで発想力を鍛錬する方法

博報堂が主催するイノベーションクラウドに投稿したある提案が最優秀賞を獲得しました。一年前から始めて、コツコツと投稿を続けていましたがたまに佳作を取れれば良い方でした。

 

 

■イノベーションクラウドとは?

このイノベーションクラウドでは、プロジェクトが立ち上がって課題が設定されると、登録者に通知が届いて、期間内にアイデアを約400文字の文章にしてまとめて、提案するというスタイルです。文章のみです。ビジュアルは添付出来ません。自分の得意分野に手錠をかけられて、言葉だけでコンセプトを端的に表現しなければなりません。文章を書くということには苦手意識がありましたが、イノベーションクラウドではその意識を払拭する為に鍛錬のつもりで毎回10案提案することをノルマに掲げて、コツコツ提案を続けてきました。

 

■苦手なことでも楽しく継続して続ける効果

それがようやく実ってきたのかなぁと今回の受賞で初めて感じました。苦手な事でも試行錯誤しながらでもコツコツ続けると、少しずつでも成果を上げていけるんだという自信にもなりました。継続して続けていくと、アイデアを提案する方法も試行錯誤を繰り返すようになります。情報のアンテナの張り方をどうしようかとか、インプットの仕方にも工夫をいれて、アウトプットの仕方や各工程の精度を上げていくことが可能になります。棚にネタをストックして、それを引き出して、上手く編集してまとめる力がつきます。コツは誰かと楽しくやることです。僕の場合は友人と投稿数を共有しあったり、しながらお互いに刺激を受けながら投稿したりして楽しんでいます。

 

■思いついたことをアイディア化して企画化するプロセスを繰り返す

点として思いついたことをメモして、後から発酵させて線で結んで行きアイデアにレベルアップしていきます。このあたりのことは 「【発想考楽】思いつきから始まるアイディアと企画の定義」に書きました。そして思いつきを編集したアイディアは線を繋げながら面になるように編集デザインしていきます。この考え方は佐藤オオキさんの著書「ウラからのぞけばオモテが見える」を読んで参考にさせて頂いた考え方になります。アイディア単発から、アイディアを複層的に配置しながら面にしていくことがプロジェクトを企画する為のデザインプロセスであり、総体的で体系的な「企画」にもなっていくわけです。

 

 

■思考を加速するアイディアシート

上図が今回のアイディア提案で利用したフォーマットです。文章のみだと後からイメージ確認がしづらいという問題点を解消したシートになります。キーとなるビジュアルはどんなものか?キーワードの組み合わせによるユニークさがあるかどうか?ビジネスモデルや要素同士の関係性はどんな構成となるか?と考えて、文章にまとめます。その逆もしかりで、文章にまとめたものからキービジュアルになりそうなものは何か?キーワードはあるだろうか?図解にするとどうなるか?を考えてまとめるための編集シートになります。どちらから手をつけてもOKなシートです。一旦目標としている10案を複数ページで設定しておいて、穴埋め方式でサクサク書いて行くとやりやすいかもしれません。

 

■イメージと言葉

イメージと言葉はお互いに切っても切り離せない関係にあります。ヒラメキを生むためには一覧でアイディアのイメージが頭にすんなり入ってくることが重要です。図解にするとシンプルかつ包括的な図になっていることが理想ですが、まずは言葉の関係性や概念を構成するものをざっくり組み上げてみて、後からブラッシュアップしていく方法がやりやすいかと思います。

 

 

■コツコツ創意工夫をしていくと自分に合ったカスタム発想法が出来上がる

今回も文章を書いてまとめる前に、ビジュアルとキーワードをボードにまとめてから、文章にするというワンクッション置く方法を取ってみました。自分が慣れた方法に持っていくことでアイデアを発酵させやくしました。直接文章にしていける人なら良いですが、僕の場合はまずイメージありきなので、イメージを集めて、キーワードを抽出してアイデアをアイコン化して置く方が後々アイデアを編集していくことを考えると、この方がやりやすかったわけです。自分がやりやすい思考モードに持っていくことで、アイデアを加速させていくことが出来るようになります。

 

■状況に応じて臨機応変に考える癖が出来た

僕のように普段働いていると、スキマ時間を見つけてはチョコチョコと考えるやり方しか出来ません。かといって休みの日にガッツリ時間が確保できるかといえばそうでもなく、物理的なまとまった時間がとれないので、スマホを利用しています。トイレに入っているときには、文字数をカウントしてくれるメモを使って複数案同時並行的に文章を作成したり、通勤中の信号待ちの時や休憩時間には、エバーノートに思いついたキーワードだけメモを取ったり、メモ帳にササッとイメージを書き溜めておいて、帰宅後にデスクトップでそれらの情報を集約して、各案をまとめていくというような方法を取りました。

 

以下は今回ご紹介したフォーマットのPDFデータです。CS5以降であれば、イラレでも直接開くことができます。是非とも利用していただき、ご感想をコメント頂けると嬉しいです。

 

ダウンロード
ヒラメキアイディアシート
思考を加速させるために考案したヒラメキアイディアシートver1.0です!
アイディアシート_v01.pdf
PDFファイル 275.1 KB